高齢者と障害者が同じ空間で介助を受けられる、共生型サービスに注目が集まっています。
もし共生型サービスで働く場合には、相手が高齢者にしても障害者者にしても、利用者の人格や意思を尊重することが大切です。
何故なら、人格や意志を尊重することが、相手のことを理解することにつながるからです。
では、それを実行するためにどうすれば良いのでしょうか。
その際、利用者の言動やしぐさをしっかり観察するスキルが必要となります。それはただの観察とは違います。介護や福祉のプロとして観察のテクニックが必要となるのです。
例えば高齢者と障害者とでは、心理状況というものが違います。それに加え、認知症の人はどのような表情やしぐさのときに強い不安感を抱えているのか、といった点についても押さえておくことが重要です。
ただ、「高齢者はこう感じやすい」といった知識は一般論であり、人にはそれぞれ個性があることを忘れてはなりません。
一般論や常識を基本にしてサポートをするのは、あまり良い方法とはいえません。基本をしっかり把握しつつ、その人特有の言動やしぐさはないかをしっかりチェックする必要があるのです。
また、もし別のヘルパーがその人を担当していたならば、そのヘルパーからきちんと情報を引き継ぐことも大切です。
相手は人間であるため、その日の体調や心理状態は刻々と変化しています。どんなに長い付き合いだったとしても、「こういう人だ」と決めつけることはやめるようにしましょう。